2016.05.31 | FP赤井の生活マネー情報

今だから考えたい「地震保険」

この度、熊本県を震源とする地震で被災された方に、謹んでお見舞い申し上げます。

福島県出身者ということもあり、地震被害のニュースが流れる度に、人ごととは思えず胸が詰まる思いです。
世界では毎年のように起こる大地震ですが、これほど数年タームで甚大な被害が出る先進国は、間違いなく日本だけ。
改めて地震国であることを思い知らされます。

このような大きな震災の後には、必ず「地震保険」の問い合わせが増えます。
人生最大の買い物である「自宅」を地震から守る地震保険。

「火災保険だけでは地震被害は補償しない」という事はだいぶ浸透していますが、
地震保険の詳細まで理解している方は意外と少ないようです。


地震保険単体では加入できない

地震保険を加入するためには、火災保険にも加入していることが条件となります。
地震保険は単体では加入できず、火災保険とセットでの加入が原則だからです。
ただし、同時である必要はありません。
物件購入時に火災保険に加入し、数年後に地震保険を付帯することも可能です。

ちなみに地震保険の保険料は、同条件なら全国どの保険会社から加入しても保険料は同一です。

 

地震保険の対象は2種類

地震保険には、火災保険と同様に「建物」「家財」の2種類の補償があります。
火災保険では「建物」だけしか加入していない場合は、地震保険も建物だけの補償になります。
家財のみの場合も同様です。

 

保険金額の範囲

火災保険の保険金額の30~50%の範囲内と決まっています。
つまり火災保険の保険金額が1,000万円で設定されているとしたら、
地震保険は300~500万円の範囲での契約となります。
ただし、建物は5,000万円、 家財は1,000万円が限度額となります。

 

地震保険給付の3ランク制

居住用建物、家財について生じた損害の程度によって「全損」、「半損」、「一部損」に区別されます。
「全損」の場合は契約金額 の全額、半損の場合は契約金額の50%、一部損の場合は契約金額の5%が支払われます。

A. 建物火災保険金額1,200万円、家財保険1,000万円
B. 建物地震保険金額600万円、家財保険500万円

 

【事例1】
地震による津波で、建物・家財全てが流失した:

Bの全額が支払われるので、1,100万円が支払われます。

【事例2】
地震により、建物の壁に亀裂が入った

建物の主要部分である、壁、柱、はりなどに損害があれば保険金を受け取れます。
ただしその損害額が、建物時価の3%を超えていることが条件となります。
超えていればBの600万円×5%、つまり30万円が受取れます。

【事例3】
地震で電子レンジが床に落ちて壊れた:

電子レンジも家財ですので、保険対象です。
しかし家財総額の10%以上でないと保険金は支払われません。
電子レンジだけが故障した場合は受け取れない可能性が高いです。

このように、地震保険金を受取るにはある程度のハードルがあり、
また受け取れても損害額全てを補償するほどではありません。

しかし地震でいくら被害があっても、住宅ローンはなくなりません。
二重ローンの回避、生活再建のため、という認識で加入を強くお勧めします。

また一部の共済では、地震保険に追加できるものも出てきていますし、
地震保険に契約していなくても、地震による火災被害があった場合、通常の火災保険から火災保険金額の5%が支払われる「地震火災費用」という特約もあります。支払われるのは火災保険金額の5%などです。

 

地震保険の保険料は今後どんどん上がっていくことが予想されています。
今回の熊本地震の以前から、2017年の再度値上げが検討されていました。

たしかにコストの一つですが、地震国・日本での不動産所有には、欠かせない必要経費なのかもしれません。
そもそも地震保険に入っているかどうかも覚えていない、、、という方たまにいらっしゃいますので、
思い当たる方は時間のあるときに、現保険を確認してみましょう。

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