2017.05.19 | FP赤井の生活マネー情報

北海道民は固定好き?エリア別に見る住宅ローンシェア

 

マイナス金利の影響で、かつてないレベルで低金利が続いている住宅ローン。

1%未満の金利もすっかり見慣れてしまいました。

 

 

さて、ちょうどこのタイミングで家を購入するという方にとって、低金利は願ってもないチャンス。

良い物件も見つかったし、いざローンの申し込み!という段になって初めて気付くのは、住宅ローンの種類の多さ。

固定や変動、固定期間選択型(5年や10年など一定期間固定で、その後は変動するタイプ)など…。

自分にはどの金利が合っているのか、なかなか判断できません。

 

 

そこで気になるのは、他人のローン。「みんなどんなローンを組んでいるのかな…?」と気になる方も多いはず。

この低金利時代、実際どんなタイプのローンが売れているのか、データを見てみましょう。

出典:住宅金融支援機構

 

変動金利が49.2%と、断トツです。続いて固定期間選択型、全期間固定の順です。

「せっかくの低金利なのだから、より低い変動金利を選びたい」という理由は分かります。でも

「せっかくの低金利なのだから、いまだからこそ固定金利」と思う方が、13.9%しかいないのは

ファイナンシャルプランナーとして注目に値します。

 

 

ちなみに固定期間選択型の内訳を見てみると、約50%が10年固定。約33%は10年未満の固定期間でした。

 

 

これは2016年10月に行われた1746件のインターネットによるアンケートで、

全国のモニターを対象としたものなのですが、

これとは別に興味深いデータがあります。

それは「地域別」住宅ローン新規貸出の金利タイプ構成比。

 

 

実は地域によって、驚くほど金利タイプが違うのです。

 

 

出典:住宅金融支援機構  調査対象:金融機関307行

エリア別に見ていきたいと思います。

 

北海道

ひと際目を引くのは3年固定のシェアの高さ。半数以上の方がこのローンを組んでいるようです。

また他エリアと比べて全期間固定が多いのも目立ちます。

 

関東・東海・近畿・北部九州

都市圏では圧倒的に変動金利が選ばれています。

このエリアでは土地を買って(もしくは元々あって)建物を建てる、という方は少ないはずです。

というと必然的にデベロッパーとの契約が多くなります。そこで変動金利を勧められるのかもしれません。

また、超低金利な変動を得意とする「ネット銀行」が、主に都市圏で広告を発信しているのも

理由の一つに挙げられるでしょう。

 

北陸

持ち家比率が高いエリアである北陸。実直で堅実、というイメージでしたが、

ローンは意外と2年3年などの短期固定が人気のようです。

 

東北

比較的分散しているようです。

 

中国・四国

特に四国ですが10年固定のシェアが高く、また比較的他のエリアよりも全期間固定も多いようです。

 

南九州・沖縄

変動10年固定に二極化しています。

 

 

このように地域によって新規住宅ローンのタイプがまったく違うのは、とても興味深いですね。

ただし、このアンケート結果を全て「県民性」と結び付てしまうのは早計かもしれません。

 

 

首都圏ではマンションが多く、大手デベロッパーと提携しているメガバンクのシェアが大きいはずです。

一方地方では戸建てが多く、地元工務店がファイナンスに明るくない場合、

普段利用している地銀やJAなどに相談するケースも多い、と想像できます。

そのエリアで規模が大きい金融機関が、何を推しているか、によって大きく変わりそうですね。

お住まいのエリアではいかがでしたか?

 

 

他人のローンも気になりますが、本来「周りがどんな住宅ローンを組んでいるか」、はあなたには全く関係ありません。

年齢や年収、貯蓄額、子どもの教育費などを考慮した総合的なライフプランニングを考えた上で、住宅ローンも選びましょう。

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